2015年4月8日水曜日

首振り三年…?その続き。

   さて、『首振り三年』に続く言葉ですが、それは『コロ八年』です。
“コロ”という言葉が一般的ではない為か、後半部分の『コロ八年』は意外と知られていなかったりします。
   前回の記事で首振りは尺八の“ユリ”という奏法であることを書きました。では“コロ”は何かというと、尺八に特有のトレモロである“コロコロ”という奏法を指します。
   尺八の下から三番目の孔を閉じた状態で、一番下の孔(1孔)と下から二番目の孔(2孔)を交互に閉じます。そして、この際に重要なポイントは1孔と2孔の開閉が入れ替わる時に瞬間的に両方の孔を閉じた状態を通過することです。このことによりまさに「コロコロコロコロ…」と聞こえる、そんな奏法です。

   『首振り三年コロ八年』。首振りとコロ。どちらも尺八らしい奏法でそれぞれに難しさはありますが、三年、八年というのはただ語呂が良いだけで大げさだと思います(桃栗三年柿八年のもじりですよね…)。

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