2015年5月22日金曜日

色々な長さの尺八。

   尺八という名前は、一説によると尺八の長さ一尺八寸に由来すると言われています。「一尺八寸」の「一」と「寸」をとって「尺八」というわけです。(このあたりの詳しい話はけっこうややこしいので、また改めて…)
   実際に演奏でもっともよく使われる尺八は一尺八寸管と言われる最低音(五つの孔を全て閉じて鳴る音)がD音(レ)のものです。またこれ以外にも、一尺八寸より長いもので二尺三寸管あたりから、短いものでは一尺三寸管あたりまで一寸刻みの長さの尺八があります。一尺六寸管(最低音がE音)、長い二尺三寸管(最低音がA音)などは一般的に良く使われます。有名な『春の海』は一尺六寸で演奏されますし、二尺三寸管はアンサンブルでの低音を受け持ったり、また本曲と呼ばれる尺八の古典のレパートリーを演奏する場合に用いられたりします。尺八は五つの孔しかなく、尺八の長さによって演奏しやすい調が違うので、長さの違う尺八に持ち替えて演奏しなければならない場合があります。また、民謡などの伴奏では歌手の声の高さに合わせて調が決まりますから、様々な長さの尺八が必要になってきます。

  尺八とは言え『一尺八寸』とは限らない…『一尺六寸』でも『尺八』です。

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